新入生ブログ⑦

こんにちは。wins日記をご覧いただきありがとうございます。リーダー部3年の影山邑汰です。私は今年、四年制大学情報科学系統の学部から筑波大学へ編入しました。

この日記では、1.筑波大学に編入するまでの経緯2.wins入部とその後、以上の二つを軸にお話しします。


1.筑波大学に編入するまでの経緯

私は幼い頃から人間の機能障害に興味があり、それに関連して臨床研究に強い大学への進学を目標にしていました。そのような志のもと大学受験に2度挑戦しましたが、希望する学部に進学することができませんでした。 

そんな時に出会ったのがコンピューターです。例えば、仮想現実の発達により身体障がい者は物理的制約を越えて社会参画できます。また脳波を高次解析できれば、音声障がい者も言葉を介さずに感情の伝達が可能です。こうした可能性に触れるなかで、一見医学とは無関係の情報科学が、人助けに大きく貢献し得ることを知りました。これを機に、大学では障がい者を対象とした支援ソフトの開発を目標に掲げ、日々研究に取り組んでいました。そしてこのような知的生産活動を謳歌する中で、より充実した研究基盤を持つ環境で学びたいという思いが強くなり、国立大学である筑波大学へ編入しました。


2.wins入部とその後

私は水泳を10年間、陸上競技(駅伝、棒高跳び)を3年間経験しました。また大学進学後も他大学の陸上競技部に設備をお借りして、陸上競技を継続していました。というのも私はスポーツが好きで、個人の成果が勝敗に直結する「個人競技」を特に好む傾向がありました。

筑波大学編入後、依然として体を動かしたいという思いは変わらず、何か没頭できる競技はないかと模索していました。しかし筑波大学の部活動はどれも魅力的に映り、なかなか選択肢を絞ることができませんでした。そこで私は理屈による最適解の選択を諦め、直感的に「今までの自分とは最も対極にあるような競技に挑戦したら面白いのではないか」と考えました。というのも、これまでの私は集団競技を意識的に避ける傾向があったため、そのような共同体の中に置かれた場合、自分がどのような反応を示すのかに興味がありました。またそもそも私は大きな声を出したり、自己主張することが得意ではないので、自分が応援活動の当事者になった場合、どのような振る舞いをするのかにも興味がありました。以上の理由から応援部winsへの入部を決心しました。

wins入部後は新しい発見の連続でした。応援というとリーダーが音に合わせて腕を振るというイメージがあります。しかし実際にはリーダー内で役職が細分化されていて、中央リーダーに加え、中央リーダーの動きを補完する受け手やバスドラムを叩く人、観客を統括する人など、複雑な構造のもとで成立しています。さらに掛け声やバスドラムを駆使して、チアリーダーやアンサンブルバンドに指示だしを行う必要があります。またスポーツによっても応援内容が根本的に異なり、競技ルールはもちろんのこと、各競技に対応した応援方法を理解する必要があります。このように、無関心だった領域に飛び込んだからこそ、応援の奥深さに初めて気付き、その背景にあるやり甲斐や苦労に強く共感することができました。

また集団活動という側面においても有意な発見がありました。それは人間がそれぞれ多様な考えを持っているということです。というのもこれまで集団的な対外活動をしたことがなかった自分にとっての「コミュニティ」は、同じ学部の友人に限定されていました。これは「コミュニティ内で興味関心や意思決定プロセスが似通ったものになりやすい」と解釈することができます。このような環境において意見の対立は起きませんが、それと同時に、思考が画一的なものになってしまう危険性を孕んでいます。その点winsでは、内部構造がチアリーダー・アンサンブルバンド・リーダーの三部に分かれており、各部員が全く異なる目的意識を持って活動しています。また筑波大学はその学際性の高さから、各部員の学問領域が多岐に渡り、wins内に一種の自然科学が成立しているかのような感覚を覚えます。このような経験は、さまざまな学問領域を扱う筑波大学及び、密接なコミュニケーションが要求される応援部という共同体だからこそ得られるものだと感じています。


以上を踏まえた上で、編入生としての自分を受け入れてくださったwinsの皆様、また未熟な私を熱心に指導してくださったリーダー部員の皆様には大変感謝しています。恵まれた機会を無駄にせず、来年の桐華祭まで全力で走り抜けていきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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